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お風呂の追い焚きをしたとき、ふと漂う嫌なにおい。
あるいは、お湯にフワフワと浮く黒いカスや白い汚れ……。見つけてしまうと、せっかくのリラックスタイムが台無しになりますよね。
「これって自分で掃除できるの?」「業者に頼むと高そうだし……」
そんな悩みを抱えている方は少なくありません。実は私自身、過去に中古マンションへ引っ越した初日、意気揚々と追い焚きをした瞬間に大量の黒い汚れが出てきて絶望した経験があります。慌てて適当な洗剤を買ってきて洗ったものの、すすぎ不足で翌日もお湯が泡立つ始末。あの時、正しい手順を知っていれば無駄な労力と時間をかけずに済んだのにと後悔しました。
この記事では、風呂釜洗浄を“なんとなく”で済ませず、自宅の風呂釜タイプに合わせて安全かつ確実に自分で洗う手順を徹底解説します。そして、自力では無理な場合の「業者依頼の判断基準」も明確にしました。
住宅設備を傷めず、家族みんなが毎日清潔なお湯に浸かれるよう、ぜひ最後までチェックしてくださいね。
風呂釜洗浄は自分でできる?まず確認すべき結論
結論から言うと、市販の洗浄剤を使った定期的な風呂釜洗浄は、自分で行うことが可能です。
ただし、ご自宅の設備状況や汚れの度合いによっては、プロの業者やメーカーに頼るべきケースも存在します。まずは「自分でやってOKか」を判断しましょう。
自分で洗浄できるケース
日常的なメンテナンスや、「数ヶ月ぶりに洗おうかな」という程度の汚れであれば、自分で対応できます。
一つ穴タイプでも、二つ穴タイプでも、それぞれに適した市販の洗浄剤や道具を使えば問題ありません。特に、定期的(月1回目安)にお手入れをしているお風呂なら、自力での洗浄で十分に清潔さを保てます。
業者・メーカー相談が必要なケース
一方で、以下のような症状が出ている場合は要注意です。
- 市販の洗浄剤で何度すすいでも、黒い汚れや湯あかが出続ける
- 追い焚き中に給湯器から異音がする
- リモコンにエラーコードが表示される
- 長年(数年以上)一度も洗浄したことがなく、ひどい悪臭がする
これらは、自力での洗浄では落としきれない配管奥の頑固な汚れや、給湯器自体の寿命・故障のサインかもしれません。
無理に洗浄を繰り返すと設備を傷める恐れがあるため、給湯器メーカーの窓口や専門のクリーニング業者へ相談へ切り替えましょう。
風呂釜・追い焚き配管が汚れる原因
そもそも、なぜ風呂釜や追い焚き配管は汚れるのでしょうか?
浴槽の表面は毎日スポンジで洗っていても、配管の内部までは見えませんよね。汚れの正体を知ることで、効果的な洗浄方法が見えてきます。
皮脂・湯あか・入浴剤成分が蓄積する
追い焚き機能は、浴槽のお湯を配管に吸い込み、給湯器で温め直して再び浴槽に戻す仕組みです。つまり、人間の皮脂、汗、フケ、石鹸カスが溶け込んだお湯が、毎日配管の中を行き来していることになります。
さらに、入浴剤の成分(特に濁り湯タイプや塩分・硫黄を含むもの)が配管内に残り、汚れの蓄積を加速させることも。これらが固まることで、「湯あか」や「黒いカス」となってお湯に混ざるようになります。
ぬめり・衛生面で注意すべきこと
汚れを放置すると、配管内に「バイオフィルム」と呼ばれるぬめりが発生します。お風呂のお湯がなんとなく臭ったり、ぬるぬるすると感じたら危険信号です。
厚生労働省も、循環式浴槽において汚れやバイオフィルムが生じないよう定期的な洗浄を行い、レジオネラ属菌が増殖しやすい環境をなくすことが重要であると注意喚起しています。
一つ穴・二つ穴の見分け方
自分で洗浄する際、一番失敗しやすいのが「自宅の風呂釜タイプを間違えること」です。
洗浄剤を買う前に、必ずご自宅の浴槽の中を確認してください。
一つ穴タイプの特徴と仕組み
現在主流となっているのが「一つ穴(強制循環式)」です。浴槽の下の方に、お湯が出入りする丸いフィルター付きの穴が1つだけあります。
一つ穴は、ポンプの力でお湯を強制的に吸い込み、温めて吐き出す仕組み。お湯の流れが速いため汚れは比較的つきにくいですが、配管が長いため、専用の洗浄剤をお湯に溶かし、追い焚き機能を使って配管全体に洗浄成分をぐるぐると循環させる必要があります。
二つ穴タイプの特徴と仕組み
築年数の古い住宅や団地などで見られるのが「二つ穴(自然循環式)」です。浴槽に上下2つの穴が並んでいます。
下の穴から冷たいお湯を吸い込み、温まったお湯が上の穴から自然に出てくる仕組み。お湯の流れが緩やかなため、一つ穴よりも湯あかや汚れが溜まりやすいのが特徴です。洗浄の際は、下の穴に水圧をかけたり、専用の薬剤を注入したりと、一つ穴とは全く異なるアプローチが必要になります。
間違った洗剤は効果ゼロ!
一つ穴用の洗浄剤を二つ穴に使っても、お湯がうまく循環せず効果を発揮しません。パッケージの「1つ穴用」「2つ穴用」の表記を必ず確認しましょう。
自分で風呂釜洗浄する前に用意するもの
タイプが判明したら、いよいよアイテムの準備です。ドラッグストアやネット通販で簡単に揃いますよ。
市販の風呂釜洗浄剤を使う場合
初心者の方や、手軽にパパッと終わらせたい方に一番おすすめなのが、専用の市販品です。
「ジャバ」などに代表される市販の洗浄剤は、液性や成分が風呂釜向けに調整されているため、説明書通りに使えば設備を傷めるリスクが低く安全です。
- 一つ穴用 または 二つ穴用の洗浄剤(用途表示をチェック)
- ゴム手袋
- スポンジや古歯ブラシ(フィルター掃除用)
▼迷ったらコレ!王道の風呂釜洗浄剤
ドラッグストアでもよく見かける定番商品。ご自宅の穴の数に合わせて選びましょう。
過炭酸ナトリウムを使う場合
コストを抑えたい方や、ナチュラルクリーニング派の方に人気なのが「過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)」です。
ただし、過炭酸ナトリウムを使う場合は使用量に注意が必要です。一般的には水100Lに対して約200gが目安と言われていますが、使用する製品のパッケージに書かれている使用量を必ず優先してください。多すぎると溶け残り、少なすぎると汚れが落ちません。
一つ穴タイプの洗浄手順
準備が整ったら、手順に沿って洗っていきましょう。作業時間はおおむね1時間半〜2時間程度ですが、ほとんどが「放置時間」なので楽チンです。
水位調整と洗浄剤の投入
まずは浴槽に水を張ります。重要なのは水位です。
循環口(穴)から約5cm上になるまで水、または残り湯をためてください。水位が低いと、空気を吸い込んでしまいポンプが故障する原因になります。
入浴剤の入っていない残り湯を使うと節水になります。そこに、一つ穴用の風呂釜洗浄剤(または過炭酸ナトリウム)を全量入れます。
追い焚きと放置時間
洗浄剤を入れたら、追い焚き機能のスイッチをオン。設定温度は40〜50℃(過炭酸ナトリウムがよく溶ける温度)にし、約15分間追い焚き運転を行います。
これで配管の奥まで洗浄成分が行き渡ります。その後、お湯を抜かずにそのまま約1時間〜2時間放置して、じっくり汚れを浮かせます。
しっかりすすぎとフィルター清掃
放置が終わったら、一度浴槽のお湯をすべて排水します。
次に、配管の中に残った汚れた水と洗剤を洗い流すための「すすぎ」を行います。再度、循環口の5cm上まできれいな水をため、5分ほど追い焚きをします。
最後に排水し、循環口のフィルターを外して古歯ブラシなどで水洗いすれば完了です。
すすぎをサボると、私のように翌日お湯が泡立つ悲劇が起きるので、必ずきれいな水で追い焚きすすぎをしてくださいね。
二つ穴タイプの洗浄手順
二つ穴タイプは、薬剤をお湯に溶かして循環させるのではなく、直接穴にアプローチします。
ホースを使った水圧洗浄の基本
TOTOなどのメーカーが推奨している基本のメンテナンスは「水圧洗浄」です。
浴槽のお湯をすべて抜き、シャワーのヘッドを外してホースの状態にします。そのホースを下の穴(お湯を吸い込む方の穴)に差し込み、勢いよく水を出して配管内の湯あかを洗い流します。
上の穴から水を入れるのはNG!
上の穴から水を入れると、配管内の汚れが給湯器内部に押し込まれ、故障の原因になることがあります。必ず「下の穴」からホースを差し込んでください。
二つ穴で洗浄剤を使う場合の注意点
汚れがひどく、二つ穴専用の洗浄剤を使う場合は、製品の指示に従って下の穴から薬剤を注入するか、下の穴をタオル等で塞いで上の穴から薬剤を注ぐタイプのものを使用します。
いずれにせよ、二つ穴は洗浄剤の成分が残りやすいため、使用後はホースの水圧洗浄で念入りにすすぎを行ってください。
やってはいけない風呂釜洗浄(NG行為)
良かれと思ってやったことが、大事故や故障につながることもあります。以下のNG行為は絶対に避けてください。
塩素系と酸性洗剤を混ぜない(まぜるな危険)
カビ取り剤(塩素系)と、水垢落とし用のクエン酸(酸性)などを同時に使ったり、連続して使って混ざってしまったりすると、有毒な塩素ガスが発生し非常に危険です。
厚生労働省や消費者庁でも強く警告されています。風呂釜洗浄剤は、他の洗剤と絶対に混ぜないでください。
取扱説明書にない洗剤を使わない
SNSの裏ワザ掃除術などで、「○○を使えばピカピカに!」といった情報が流れてくることがあります。しかし、風呂釜の配管にはゴムパッキンや銅管など、薬剤に弱いデリケートな素材が使われていることも。
指定外の強い薬品を使うと、配管が腐食して水漏れを起こす可能性があります。必ず給湯器メーカーの取扱説明書を確認し、推奨されているお手入れ方法に従いましょう。
洗浄後も汚れが出るときの原因と対処
「よし、マニュアル通りに洗ったぞ!」とお湯を張ってみたら、また黒いカスが……。心が折れる瞬間ですが、冷静に対処しましょう。
もう一度すすぐべきケース
洗浄の直後だけ汚れが浮いてくる場合は、配管内で剥がれ落ちた汚れがまだ残っている(すすぎ不足の)可能性が高いです。
この場合は、もう一度新しい水をためて、5〜10分ほど長めにすすぎの追い焚きを行ってみてください。何度か排水を繰り返すうちにきれいになれば問題ありません。
業者に相談すべきケース
何度すすいでも際限なく汚れが出てきたり、悪臭がおさまらない場合は、自力での解決は困難です。長年の蓄積で配管内に強固なバイオフィルムが張り付いているか、給湯器内部の部品が劣化している可能性があります。
こうなったら、プロの出番です。
専門業者は、市販品では使えない専用の薬剤と、業務用のマイクロバブル(微細な泡)発生機などを使って、配管の奥の奥まで徹底的に洗浄してくれます。
プロの風呂釜クリーニングを検討する
汚れが重症化している場合は、無理せず業者へ。
相場は1万円〜2万円程度です。給湯器が壊れて数十万円の交換費用がかかる前に、一度プロにリセットしてもらうのが賢い選択です。
風呂釜洗浄の頻度と予防法
せっかく綺麗にした風呂釜。できるだけその状態を長持ちさせたいですよね。
月1回を目安にしたい家庭
TOTOなどの設備メーカーは、追い焚き配管のお手入れ頻度として「月1回」を目安として案内しています。
特に、家族の人数が多いご家庭や、毎日必ず追い焚きをするご家庭は、汚れが溜まるスピードが早いため、毎月末の週末を「お風呂リセットの日」と決めてしまうのがおすすめです。
入浴剤・残り湯・追い焚き頻度の注意
日常のちょっとした工夫で、汚れの蓄積を遅らせることができます。
- 入浴剤の選び方:白濁するタイプ、硫黄成分、塩分を含むものは配管を傷めたり汚れの原因になりやすいため、パッケージの「風呂釜を傷めません」という表記を確認しましょう。
- 残り湯での追い焚きを減らす:前日の残り湯を沸かし直すと、一晩で増殖した雑菌を配管に吸い込むことになります。衛生面を考えると、できるだけ毎日新しいお湯を張るのが理想です。
風呂釜洗浄剤・業者サービスの選び方
最後に、失敗しないためのアイテム選びと業者選びのポイントをまとめました。
洗浄剤選びのチェック項目
お店でパッケージを手に取ったら、以下の3点を確認してください。
- 対応穴数:自宅の浴槽が「1つ穴」か「2つ穴」か。
- 液性と用途:塩素系か酸素系か。他の洗剤と混ざる危険はないか。
- メーカーの除菌表現:市販品は「すべての菌を除去するわけではない」と明記されています。過信せず、定期的な清掃を心がけるための補助アイテムとして考えましょう。
業者選びのチェック項目
もし業者に依頼する場合は、価格だけで選ぶのは危険です。
- 作業範囲と薬剤:専用の機材(マイクロバブル等)を使っているか。
- 実績と口コミ:風呂釜洗浄に特化した技術を持っているか。
- 対応機種:エコキュートやエネファームなど、特殊な給湯器にも対応しているか、事前に必ず確認しましょう。
お風呂は一日の疲れを癒す大切な場所です。正しい知識で風呂釜をメンテナンスし、安心・清潔なバスタイムを楽しんでくださいね!
\長年の汚れをごっそりリセット!/


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